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2006年05月19日

軽井沢の森音楽祭&アート祭②

「軽井沢の森音楽祭&アート祭」を、実行する以上、意義というか、目的があるべきと、考えました。
最近では、日本全国に、優秀な音楽祭が登場し、毎年、華やかに行われています。
そして、そのどれもが、ひとつひとつ特徴を持ち、楽しい存在です。
その中にあって、「軽井沢の森音楽祭&アート祭」も、ここにしかない、いくつかの特徴を持たせ、全く新しい、提案をさせて頂こうと、考えたわけです。

例えば、ウィーン・フィルのメンバーの室内楽コンサートは、札幌へ行っても、草津へ行っても、ある程度、聴くことが出来ます。しかし、後藤泉という、一人のピアニストに、テーマを持たせ、これらのウィーン・フィルのメンバーをはじめとする、大勢の音楽家と共演させることにより、全く新しい音楽を作り出そうとしているのです。

まず、今回の企画を発表するや否や、各方面から、たくさんの、ご忠告やら、ご注意のご意見を伺いました。

その、大半のご意見は、「林屋は、無茶苦茶だ。これでは、後藤泉が潰れてしまう。」というものでした。そこで、このご質問に、お答えする形で、少し、お話しをすすめて行こうと思います。

普通のピアニストの場合、1年間に、1曲か、2曲のテーマ曲を選んで、多くても、3~4曲を選んで、コンサートプログラムを組むものです。少し、極論を考えてみましょう。
1年間に、1曲を、練習し、どこのコンサートでも、その曲を繰り返し演奏していく場合と、1年間に、毎月、テーマ曲を替えて、12曲を、発表していく場合と、どちらが、上手くなるでしょうか。

従来は、この前者が良いとされていました。
だから、1年間に12曲もやると、1曲あたりの、弾き込みが足りないなどと言われてしまいます。
しかし、本当に、そうでしょうか。
私は、必ずしも、そうではないと、思うのです。

1年間365日、もし、1曲をテーマに、練習を重ねていけば、確かに、この曲は、大ベテランになりますが、しかし、現実には、途中で、飽きがきて、だらけたり、嫌になったりするのではないでしょうか。
もし、一日の練習時間を8時間とし、1週間に5日間をみっちり練習をしたとします。そうすると、1年間では、260日、2080時間を練習にあてられます。もし、これを、1年1曲やれば、実に、1曲に、2080時間を投入するのですから、莫大な練習量を誇れます。しかし、もし、年間12曲を練習するなら、1曲あたりの練習量は、173,3時間しかなく、当然、1曲だけの場合の12分の1で、完成度も、12分の1のはずです。しかし、ピアニスト本人の集中度と言う面を考えると、そう簡単なことではありません。

1ヶ月間は、仮に、90%の集中度を維持できたとしても、同じ曲を2ヶ月間やれば、2ヶ月目の集中度は、間違いなく、最初の1ヶ月目より、落ちるものです。まして、3ヶ月目は、どうでしょう。こう考えて行けば、12ヶ月目の集中度は、押して知るべしです。つまり、1年間12曲にチャレンジする場合の、月平均集中度は、90%を維持できる可能性がありますが、1年間1曲に絞り込むと、月平均集中度は、例えば、80%とか、若しくは、70%に落ちてしまうということです。
(続く)


投稿者 hayashiya : 2006年05月19日 07:15

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